藤堂高虎
1595年以降に宇和島城の縄張りと石垣を整えました。
UWAJIMA / EHIME
宇和島城は、城下から木立の坂を上った先に現存天守が現れる城です。藤堂高虎が築いた城郭を宇和島伊達家が受け継ぎ、二代宗利が現在の天守へ建て替えました。戦いの時代から平和な藩政の時代へ、天守の役割が変わったことを外観の装飾から読み取れます。

HISTORY
宇和島城の本格的な築城は、1595年に宇和郡を与えられた藤堂高虎によって進められ、1601年ごろに城が完成しました。海に面した地形を利用し、城郭の外周を不等辺五角形にまとめたとされます。高虎は築城の巧みさで知られ、石垣と縄張りにその考えが残ります。
1615年、伊達政宗の長男・秀宗が宇和島へ入り、宇和島伊達家が始まりました。二代宗利の時代に城を大修築し、1666年ごろ現在の三重三階天守へ建て替えます。入口に唐破風を置き、破風や懸魚で正面を整えた外観は、平和な時代の格式を意識したものです。
天守と、1860年に作られた十分の一模型がともに残る点も貴重です。模型と実物を比べると、建具や内部構成を細かく確認できます。城山には異なる時期の石垣が残るため、山道を上りながら高虎期と伊達期の整備を見分けます。
CHRONOLOGY
PEOPLE, OBJECTS & THE CASTLE
肖像や武具、城に残る意匠から、城主と城の関わりを時代順に紹介します。


藤堂高虎は海と丘陵を利用して城郭の骨格をつくりました。伊達秀宗の入城後、宇和島伊達家が城を受け継ぎ、二代宗利の大修築で現在の天守が完成します。
高虎期の天守と現存天守は同じ建物ではありません。縄張りと石垣には高虎の時代、破風を備えた白漆喰の天守には伊達家の時代が表れています。城内で二つの層を分けて見ます。
1595年以降に宇和島城の縄張りと石垣を整えました。
1615年に宇和島へ入り、宇和島伊達家の藩政を始めました。
城を大修築し、1666年ごろ現在の天守を完成させました。
藤堂高虎が城郭の骨格をつくり、宇和島伊達家が現在の天守へ改めました。石垣と建物を続けて見ると、二つの時代が同じ丘に残っています。
登城路には、石の形や積み方が異なる場所があります。変化を探しながら上ると、城が一度に完成したのではないことが目に見えて分かります。
外観と十分の一模型を見比べると、屋根の重なりと内部の床がどう対応するかをつかめます。小さな天守に納めた空間の工夫が理解しやすくなります。
FORTIFICATION
外周を五角形に見せない工夫があったとされます。城下の地図と現地の道を重ねて、正方形ではない配置を読みます。
自然石を生かした古い積み方と、加工した石を整然と積む部分が同居します。修築の時代差を探せます。
三重三階で、正面に唐破風を備えます。戦闘設備を誇示するより、藩主の格式を示す外観です。
急斜面と樹木に囲まれた登城路が、天守を直前まで隠します。見通しの悪さと高低差そのものが守りになります。
FIELD ROUTE
見どころを見落とさず、入口から出口まで歩きやすい順に紹介します。工事や入場規制がある日は、現地の案内に従ってください。
桑折氏武家長屋門から城山へ入り、山麓の入口を確認する
井戸丸を経て、苔むした石垣の積み方を見る
上り立ち門から本丸への高低差を体で確かめる
本丸で天守の正面装飾と側面の簡素さを見比べる
天守内部で柱、階段、窓の位置を確認する
城下へ戻り、伊達博物館で宇和島伊達家と天守模型を学ぶ
FOOD, TEA & ONSEN
同じ愛媛の鯛めしでも、松山・北条の炊き込みとは作り方が異なります。

地域に受け継がれた味
鯛の刺身を卵入りのたれに絡め、たれごとご飯にかける南予の郷土料理です。伊達秀宗の好物とするのではなく、宇和島の漁業と食文化を伝える料理として紹介します。
宇和島市観光物産協会「宇和島鯛めし」で確かめるVISIT DETAILS
大人一人の通常料金と、見学できる時間、休館日、車で訪れる場合の駐車場をまとめました。年齢区分、団体料金、特別公開は公式案内でご確認ください。
確認日 2026.07.31。料金・開城時間・駐車条件は催事や工事により変わる場合があります。
DAY PLAN
CASTLE TOWN ROUTE
宇和島城は天守だけでなく、伊達博物館と天赦園を組み合わせると宇和島伊達家の輪郭が立ち上がります。急坂を下りたあとに、平地の大名文化をゆっくり見られます。
所要時間の目安 追加90〜150分

WALKING ORDER
天守までの石段と登城道を歩く
宇和島市立伊達博物館で伝来品を見る
天赦園で池と藤棚を巡る
博物館
宇和島伊達家の甲冑、古文書、婚礼調度などを収蔵します。展示替えがあるため、訪問日の展示内容を公式サイトで確認します。
公式情報を見る大名庭園
七代藩主・伊達宗紀が隠居所として整えた池泉廻遊式庭園です。伊達家の家紋にちなむ竹や、太鼓橋にかかる藤が庭の印象をつくります。
公式情報を見る所要時間は移動と通常の見学を含む編集部の目安です。開館日、料金、展示内容は各施設の公式サイトでご確認ください。
AROUND THE CASTLE
BOOKS & DOCUMENTS
藤堂高虎が整えた縄張りと、宇和島伊達家が築いた現在の天守を分けて確かめられます。
本文は各城の公式解説、自治体・文化財情報をもとに編集部が要約しました。伝承は確定事項と分けて記載しています。