生駒氏
1597年から亀山に城と城下町を築きました。
MARUGAME / KAGAWA
丸亀城は、天守の大きさよりも石垣の高さと曲線で記憶に残る城です。山麓から本丸へ、幾段もの高石垣を見上げながら登ると、城山全体を一つの防御施設にした設計が分かります。現存天守と大手一の門を結び、下から上へ順に見ます。

HISTORY
1597年、生駒親正・一正が亀山に築城を始めました。武家屋敷や城下町まで濠や土塁で囲む総構を備えていましたが、1615年の一国一城令で廃城となります。讃岐では高松城を残し、丸亀城の建物は役割を失いました。
1641年に山崎家治が丸亀藩主となり、城の再建を始めます。1658年に京極高和が入封した後も整備が続き、1660年ごろに現在の天守が完成したとされます。三重三階の小さな天守は、下から見上げたときに高石垣と一体で大きく見える位置に置かれています。
丸亀城は、裾から上へ反りが強くなる『扇の勾配』の石垣で知られます。2018年には豪雨や台風の影響で南西部の石垣が崩落し、長期の復旧事業が続いています。見学時は天守だけでなく、石垣を守り直す現場と公開情報にも目を向けます。
CHRONOLOGY
PEOPLE, OBJECTS & THE CASTLE
肖像や武具、城に残る意匠から、城主と城の関わりを時代順に紹介します。


丸亀城は一人の築城者だけで完成した城ではありません。生駒氏が城と城下町を開き、一度の廃城を挟んで山崎氏が再建し、京極氏の時代に現在の天守が整いました。
城主が替わるたびに、石垣、曲輪、天守が更新されました。高石垣を『日本一』という言葉だけで終わらせず、下から上へ積み方と勾配がどう変わるかを見ます。
1597年から亀山に城と城下町を築きました。
廃城後の1641年から丸亀城を再建しました。
1658年に入封し、現存天守が完成する時代を担いました。
生駒氏の築城、廃城、山崎氏の再建を経て、京極氏の時代に現在の天守が整いました。丸亀城は、一度失われた城が再び築かれた歴史を持ちます。
坂の下から見上げると、石垣は上へ行くほど反りが強くなります。高さだけでなく、視線を持ち上げる曲線そのものが丸亀城の見どころです。
現存天守は大きくありませんが、高石垣の頂に置かれることで城下から強い存在感を放ちます。建物の規模と見え方は同じではないことを教えてくれます。
FORTIFICATION
石垣は裾が緩く、上へ行くほど垂直に近づきます。見た目の美しさと登りにくさを両立する曲線です。
山麓から本丸まで石垣が段を重ねます。一枚の壁ではなく、曲輪ごとに攻め手を止める構成です。
城下側の大手口に二つの門が続きます。門の間の空間と向きを見ると、進入を遅らせる仕組みが分かります。
天守は三重三階で、現存十二天守の中でも小規模です。高い石垣の頂部に置くことで、城下からの象徴性を高めています。
FIELD ROUTE
見どころを見落とさず、入口から出口まで歩きやすい順に紹介します。工事や入場規制がある日は、現地の案内に従ってください。
内堀越しに城山全体を見て、石垣が重なる段数を数える
大手二の門から一の門へ進み、枡形の向きを確かめる
見返り坂を上りながら、扇の勾配を正面と斜めから見る
三の丸、二の丸、本丸へ進み、石垣の積み方の違いを探す
本丸で天守の小ささと城下への見え方を確かめる
下山後は石垣復旧の公開情報を見て、保存工事の範囲を確認する
FOOD, TEA & ONSEN
江戸の城下料理ではなく、戦後に生まれた現代の名物として年代を分けて紹介します。

近代以降の名物
鶏の骨付きもも肉を焼く丸亀の名物です。丸亀市は戦後に生まれた料理として紹介しており、京極家の食文化ではありません。城見学後の夕食候補として、歴史上の時代を混同せずに選べます。
丸亀市「骨付鳥」で確かめるVISIT DETAILS
大人一人の通常料金と、見学できる時間、休館日、車で訪れる場合の駐車場をまとめました。年齢区分、団体料金、特別公開は公式案内でご確認ください。
確認日 2026.07.31。料金・開城時間・駐車条件は催事や工事により変わる場合があります。
DAY PLAN
CASTLE TOWN ROUTE
丸亀城で高石垣を見上げたあとは、中津万象園へ。防御のために積まれた石と、眺めをつくるために置かれた石を続けて見ると、石の使われ方の違いが分かります。
所要時間の目安 追加90〜150分

WALKING ORDER
大手門から高石垣をたどって天守へ
駅前のMIMOCAで現代の表現を見る
移動して中津万象園を一周する
大名庭園
丸亀藩主・京極家が築いた庭園で、八つの島を配した池と近江八景になぞらえた景観を見られます。現在の公開案内は丸亀市の情報で確認します。
公式情報を見る美術館
丸亀駅前にあり、建築家・谷口吉生による建物と猪熊弦一郎の作品を鑑賞できます。城と現代建築をつなぐと、町の見え方が大きく変わります。
公式情報を見る所要時間は移動と通常の見学を含む編集部の目安です。開館日、料金、展示内容は各施設の公式サイトでご確認ください。
AROUND THE CASTLE
BOOKS & DOCUMENTS
生駒・山崎・京極の各時代を追い、現在の高石垣と天守がどのように整えられたかを確かめます。
本文は各城の公式解説、自治体・文化財情報をもとに編集部が要約しました。伝承は確定事項と分けて記載しています。